岩手_FT1021X_01
修理依頼のお手紙には
メイン側のRXがときどき感度低下する.
いつもの応急処置としてアンテナの同軸ケーブルのコネクタを緩めたり締めたりいじっていると復旧することがある,でもしばらくするとまた落ちる.
とありました,これだけでもヒントになります.
この症状は接触不良があって,弱い信号が酸化皮膜を越えられなくなっているのでしょう,微小容量結合になって信号減衰...
コネクタをいじってガリガリというノイズ(起電力)のショックで一部酸化皮膜が破れ導通し,一時は感度が復帰するけどまた皮膜が成長して元に戻るということの繰り返しでしょう.
SGで100mVぐらい突っ込んでやるといったん良くなりますが,Sメータの振れはフラフラと不安定でそのうちばったりと弱くなります.
この原因究明にけっこうてこずりました,複合的なものだと思います.
まずはリレーを疑いました.
上の左はRFユニットのもの,これをコンコン叩くとSが変化しました,その右のやつに交換.
下の左はLPFユニットのブレークイン用リードリレー
OKITAのA接点はなかなか入手しにくく,右のパナなら見つかるでしょう,ただしピンアサインが違いますしC接点ですから工夫が要ります.
これで良くなるか?と思ったら,ちょっと改善程度.
Sがふらつきます.
いろいろやりました,TMPコネクタの交換,ハンダ上げ...
結果一番効いたのはフィルタのソケットの手当て.
接点清掃,抜き差しでよくなりましたが,これでどのくらい保てるか?様子を見る必要がありますね.
ハンダ付けしちゃう人もありますよね.
感度が上がったところ,ワッチしてみると「パリパリ」というポップノイズが気になりだします.
これは,例のノイズブランカの不具合かな?とこんなのを作って...
こうしました.
参照先よりもすっきり納まってるかな?Hi
だいぶ改善しました.
これでちょっと様子見しましょう.
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コメント
どうしても古くなってくると不具合を突き止めるのが大変ですね
私もそうならないように3年周期でメンテナンスをやってきてましたが近年では時間が取れなくなりサボってるのでたくさん不具合かかえていても気づかないかな
メーカーだとパーツがないとか対応年数過ぎてるので門前払いですからね
大切にする世代は我々の年代が最後かな
ラジオ少年を復活させたいですね
投稿: kazu260 | 2015年7月28日 (火) 07時52分
普通,触診ですぐわかるのですが,今回のは皮膜が安定しているようで苦労しました.
ソケットはちょっと変形するとポイントコンタクトになってしまいますね.
ダイオード化して妙な症状を出します.
このマシンもあちこち修理を断られやってきたものです,やれるうちはなんとか対応していきたいと思います.
投稿: Yamada | 2015年7月28日 (火) 08時23分
複合的な症状は油断できませんね。
しかし、流石ですね、あっという間に突き止めましたね。
時代を代表する名器、FT-1021は良い無線機ですね。
投稿: JA7QQQ/8 | 2015年7月28日 (火) 12時24分
いやー、あっという間ではないですよ。
モタモタと…Hi
プロなら何やってんだと怒られます。
いいマシンですね、このころのは、655も世代的には近いかな?
元気になってお帰り頂きましょう。
ソケット磨くかな、砂消し買って帰ろうHi
投稿: Yamada | 2015年7月28日 (火) 12時32分