大分_Astro102BX_14
LPFのコイルを巻きなおしてみました.
オリジナルのゆるゆるのコイルに比べればインダクタンスが増えます,しかし私の巻き方でもまだ弱いのか1ターンほど増やしてちょうどいいぐらい..
トロイダルコアは伝送線路トランスやRFC目的(フェライト)でしたらそんなに巻きの強さを気にしなくてもある程度の再現性があると思います.
しかし,コンマ何μHのLPFのインダクタンス定数(カーボニル鉄)となると話はシビアになってきます,とりわけ小さなコアに太めの線材を巻くときにはコアに密着させることが難しく,漏れ磁束のため所定のインダクタンスを得にくいのではないか?と思います.
『ハイバンドのスプリアス特性が悪い』
これが気になってずっとハマってきたわけですが,
ハイバンド用LPFのコイルだけ線材が太くてコアに密着していない
↓
巻きも緩い
↓
所定のインダクタンスが得られていない
↓
LPFのコーナー周波数が上がってしまう
↓
スプリアスの減衰が取れない
回り道でしたが,これで理屈としてはスッキリできます.
でもそうなりますと,この機種(ロット?)はもともとみんなそうなんでしょうか?
※追記
フェライトと違って,μsの小さいカーボニル鉄タイプのコアでは特に巻き方でインダクタンスに差が出るようですね.空芯コイルと同様密巻きの部分を作るとインダクタンスは増えるみたいです.耐電力的には均等巻きにするべきでしょう.
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コメント
Yamadaさん、相変わらずのロジカルな
アプローチですね。感服感服。
トロイダルで今回のように巻き数が多くない
ものはメーカー製でも手巻きなんでしょうか?
品質管理が難しいように思いますね。
投稿: JH1ILX | 2012年7月11日 (水) 08時40分
JH1ILX さん,こんにちは
高調波のスプリアスがハイバンドだけカタログスペックを満足していないのはおかしいと思っての粘着でしたHi
回路図にターン数は書いてあって合ってる.
インダクタンスは回路図に書いてなくて実測していたんですが,パーツリストのほうにしっかり書いてありました.
これに気がつかなかった私が悪いHi
追記に書きましたが,同調用のLはμsの小さなカーボニル鉄を使うので巻き方で差が出やすいのですね.
フェライトはμがデカくコアの中を通る磁束が圧倒的なので差が出にくいんでしょうね.
太い線は巻きにくいです^^;
投稿: Yamada | 2012年7月11日 (水) 08時56分
話題に直接関係しないのですが、パーツの観点でちょっとご意見を。
7MHzはForce12のEF140SというリニアローディングRDPを使っているのですが、
上の方にでようと同軸ラインに高周波耐圧コンデンサを入れてみました。
(数年前にCQ誌で紹介された同調点を上げる仕掛けです。)
新品在庫品の村田製作所製800pfを芯線、網線両方に入れましたが全く機能せず、
800pf相当の同軸コンデンサを使ってみたら共振点が上がり上手く動きました。
耐圧コンデンサが7Mhzくらいの周波数で使えないってことあり得ますかね?
4個あるのですが全て×ですから個体の問題ではないようです。
こんな事を書き込むのはルール違反ですか?
そうであれば削除して下さい。
投稿: JH1ILX | 2012年7月11日 (水) 10時54分
CQ誌は読んでないのですが,送信機近くで同軸をぶった切り,直列Cを入れるんでしょうか.
アンテナ系をR-L-Cの直列回路と見立てて直列CでCを減らし共振点アップというお話でしょうか.
アンテナチューナの整合範囲を広げて同調フィーダー扱いにするのか.
うーん,どうなんでしょうねーかなりムチャな感じがしますけど.
同軸の長さがN×1/2波長ならいいのか?平衡・不平衡は?わかりません.
固体コンデンサと同軸コンデンサの容量自体には違いないと思いますがインピーダンスの乱れや結合で違いが出てるんじゃないでしょうかねえ.
CMFやLPFの動作にも影響を与えそうですねー
投稿: Yamada | 2012年7月11日 (水) 12時00分
Yamadaさん、本件に関係のない話題でで失礼しました。
固体コンデンサと同軸コンデンサの容量自体には違いないと思いますがインピーダンスの乱れや結合で違いが出てるんじゃないでしょうかねえ.
→ そうですね。アナライザーで少し調べてみます。
短縮Cの動作理屈は私も今一納得できていないのですが、結果から言えば思ったように
動作しますし、電波も飛んで行きます。
一時期何人かの方がやられたようですが、最近は聞きませんね。
ありがとうございました。
投稿: JH1ILX | 2012年7月11日 (水) 23時59分
JH1ILXさん
うまく動作するようで興味深いですね.
同軸は直列にRとLが入る形になりますもんね,そこは分布定数で差が出てきますね.
昔,3.5MHz/3.8MHz用にリニアローディングの折り返し(電流腹)をリレーでショートするようなことをやった記憶があります.
投稿: Yamada | 2012年7月12日 (木) 00時25分
コメント感謝。
ところで、このASTROは元々QRHの問題で運び込まれたものだったと思いますが、
LPFの問題を潜在的に抱えているという事なんでしょうか?
出荷時に特性を計測しているはずですが、全数ではなく抜き取り?
それともこの個体に使われたパーツの品質管理の問題か?
いづれにしてもメーカー製でも要注意なんですね。
それにしてもこの機械は面が良いので興味深いです。Hi。
Fixすれば依頼主の方は喜ばれるでしょうね。
投稿: JH1ILX | 2012年7月12日 (木) 06時26分
Astroはヒューズが飛ぶというのとQRHがご依頼内容でした.
電源のダイオードブリッジを取り替えました.
QRHはRIT・OFF時のスイッチとトリマポットの接触不良でした.
あとで周波数変動を見てみますが温度補正が利いているようであればこれ以上いじらないようにしようかなと思ってます.
Huff&Puffも考えたんですけどね,そこまで必要ないかも.
そろそろお返ししなきゃと思っています.
他にはBPF切り替えのPINダイオードなど交換してます.
LPFについてはL不足という推察に至ったのですが,WEB上に全くソースがありませんね,個体の問題なのか?誰かが巻きなおした?でも修理痕もなかったような..
キュリー温度に達してコアが劣化?それはなさそうですよね.
他に本機のオーナーさんがおられたら状況を確認して頂けるといいですね.
投稿: Yamada | 2012年7月12日 (木) 08時21分
>状況を確認して頂けるといいですね.
あ,でもスペアナがないとわからないか..
投稿: Yamada | 2012年7月12日 (木) 12時38分
そうそう、普通はスペアナで見るなんて事しませんから
知らず知らずのうちに劣化した電波を出しているんでしょうね。
オーナーさん、喜ぶだろうな〜。お疲れ様でした。
投稿: JH1ILX | 2012年7月13日 (金) 09時45分
田村さん
オーナーさんほったらかしで長期にお預かりしてしまっています(汗
大分も大雨で大変だろうとメールしましたらすぐ近くの町で土石流などあったようです.
大災害ですねー
投稿: Yamada | 2012年7月13日 (金) 21時51分