プール事故_3
問題プール「0」一転「119」…福島県教委が訂正(読売)から
埼玉県ふじみ野市のプール死亡事故を受けて文部科学省が行った緊急調査で、福島県教委は9日、「問題あるプールはなし」としていた調査結果を撤回し、計119のプールで吸い込み防止措置の不備が見つかったと発表した。
文科省の調査は、排水口のフタの固定と、フタとは別に吸い込みを防止する「金具」の設置の確認を求めるもの。
しかし、同県教委は市町村教委や県立学校に調査を依頼した際、「金具」を「金網」と表現したため、回答側は、「金網」は排水口に直接かぶせている柵状の金属ブタのことだと判断し、金属ブタがあれば、金具は設置されていると考えたとみられる。
文科省が調査結果を発表した翌日の8日、県教委が金具の位置などの図と具体的な点検の方法を記載した文書を作り、再度調査を依頼したところ、「(前回は)点検の対象がよく分からなかった」などと、訂正する回答が続々と出てきたという。
教委がそんな誤解をしてたなんて,これも代替わりでリセットされてしまうお役所仕事の弊害でしょうか.
確かに「蓋」とか「吸い込み防止金具」とテキストで書かれてもビジュアルが浮かばない方も多いと思われます.
←描いてみましたのでアップしておきましょう.(クリックで拡大)
「安全管理が不備なプールがこんなにあるとは驚き.」
というような報道ばかりですが,これは今はじめてわかったことではなく,繰り返されている事でしょう.
文部科学省では過去何度もこのような調査をして,その結果を踏まえてこのような通知を出していたと思います.
改善されていないプールの数もある程度把握出来ていただろうと思います.
しかし,通知だけしてあとは自治体まかせとなりますとなかなか予算化されず改修が進まないということであろうかと思います.
学校プールは古くはRC(コンクリート)現場打ちから工場生産のPC(プレストレスト)コンクリートパネル,タイル貼り,後に鋼板製,アルミ,ステンレス,FRPと材質を変えながら普及してきました.
RCやPCの初期のころは排水口に防止金具は無く,蓋も鋳物製の重量のあるものを乗せただけというものが多くありました.
既存プールの蓋をネジ止めするための工事もやったことがあります.
新設時に吸い込み防止金具をつけるようになったのは私の現役期間でも後半の事で,アルミ・ステンレスでも金具のついていないものがあるかと思います.
また,防止金具の取り付けは現場溶接等を伴いますが,アルミの溶接などは技術的にその辺の鉄工所で,とはいかない難しさもあります.
このあたりが安全基準を満たさないプールが多く残ってしまう原因だろうと思います.
今回の事故を契機に建て前だけじゃなく,きちんと予算化して改修されることを望みます.
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コメント
こんどは、事故じゃけどプールの水を抜いた馬鹿がいるんだって・・。
世の中さまざまだ。
http://news.goo.ne.jp/news/asahi/shakai/20060810/K2006081004620.html
投稿: すぎやま | 2006年8月11日 (金) 11時35分
むう,排水のバルブって専用のハンドルがないとなかなか開かないですよね.
暑さで頭がやられたんでしょうHi
投稿: Yamada | 2006年8月12日 (土) 12時19分