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2007年4月26日 (木)

超低周波磁界の規制強化

送電線の磁界、規制強化へ 経産省、国際基準作りと連動(asahi.com)

 送電線など電力設備の周りに生じる磁界について、経済産業省は規制を新設する方針を固めた。電力設備の電磁界について、同省は「健康との因果関係は明確になっていない」との立場を変えていない。だが、近く電磁界の環境保健基準をまとめる世界保健機関(WHO)などの動きにあわせ、規制を強化する。

 海外では、送電線の近くの住民の健康について「電磁界の強さと小児白血病に関連性がある」との報告もある。各国の専門家で作る「国際非電離放射線防護委員会」は98年、健康への影響を防ぐため、居住環境での電磁界について国際的な基準を作成。WHOの下部組織「国際がん研究機関」は01年、電力設備や家電製品の周りの超低周波の磁界については「人間にとって発がん性があるかもしれない」としている。 ...

超低周波の磁界の健康への影響については確かにグレーで「わかっていない」ことと思いますが,個人的に私の中では疫学調査で影響ありとされることについてどう捉えるか,実験研究でどんなことが明らかになったのか,いろいろ考え合わせて極めて薄いグレーなのでこういった“予防原則”的な動きはどうなのかな?と思ってしまいます.
私が思うよりずっと少ないコストを想定し,一方,ずっと大きなリスク予想をされているのでしょうね.
よその国がどうとかじゃなくて,日本としてどう判断したかを知りたいところ.

それと,「人間にとって発がん性があるかもしれない」も,記事のニュアンスと参照先の資料をダイレクトに読んで受ける印象とが(私の場合は)だいぶ違います.

  • 国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)のガイドラインについてはこちら.(日本物理保健学会)
  • 国際がん研究機関(IARC)の2001年報道発表についてはこちら.(国立保健医療科学院)

こういう報道が電磁波恐怖を煽る商売に使われないことを祈ります.
上記の話はあくまでも「超低周波」の「磁界」の話です.
発がん性などの話はそれ以外の周波数帯については(私の中では)グレーというよりほぼシロです.

「電磁波」と一言で言ってもその周波数で大きく性質を変えます.
だからこそ,上記ICNIRPのガイドラインなどは周波数ごとに細かく分類して記述されています.
それを理解するのは少々ホネです,でもだからといってそこを投げ出して送電線も携帯電話も電子レンジもパソコンもなにもかもいっしょくたに「危ない」と煽る本やあやしい「電磁波防護グッズ」を売るようなサイトを信用してはいけません.
それらは肝心なところをケムに巻きながら,概してわかったような気にさせる内容だったりします.
しかし,わかりやすくないものが極端にわかりやすいのは何か間違っているからでしょう.
携帯に貼ったり持ち歩いているだけで電磁波が避けて行ってくれるようなモノなんてありません.

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