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2006年12月19日 (火)

知って欲しいPLCの負の面

(※注記:私のこの記事のトラックバックが何ヶ所かのblogに届いているのを確認しましたが,私本人がトラックバックをどこかに送ったという事実はありません.第三者のなりすましではないかと推察しております.)

電力線通信はどこまで使えるか?(後編)――無視できない電波漏洩や混信(NIKKEI.NET IT Plus 田村安史のパソコン進化論から)というコラムがPLCの負の面を伝えている珍しい例と思うのでご一読下さい.

我々,アマチュア無線の立場についてもかなり好意的に書かれています.
例のアマチュア無線不要論に対する批判と思われる事も述べておられます.

 PLCは、ある意味では電灯線をアンテナとした短波帯の送受信機のようなもの。そのため、同じ短波帯の電波を使うアマチュア無線とPLCが相互に悪影響を及ぼす懸念がある。PLCが無線通信を妨害するだけでなく、逆に電灯線が無線電波を拾ってしまうことで通信速度が一時的に落ちる現象も起こりうる。

 国内でアマチュア無線家を中心とする原告団が行政訴訟を起こしているのも、どうやらこのあたりも案じてのことのようなのだ。

 訴訟に対して、巷には「既得権を取り上げられることを恐れたアナクロな愛好家たちが、アマチュア無線対インターネットという構図のもとに、ヒステリックな戦いを挑んでいる」と見る向きもあるようだ。が、実際には、まったくもって違う。

 なぜなら、パソコンやインターネットの世界を切り開き、今もリードしている国内の優れた技術者やキーパーソンたちは、実は、そのほとんどが無線従事者免許を持っている。多かれ少なかれアマチュア無線の世界に身を投じ、基礎から応用に至る技術や見識を実体験として学び、それを背景にパソコンやインターネットの世界を開拓する活躍をしてきたのである。

 アマチュア無線なくしてそうした人材は育まれなかったし、パソコンやインターネットが今日ほどに発展することもなかったといっても過言ではない。そして今なおITをリードし、自らもネットにアクセスしているのだから、インターネットを便利にするであろう技術そのものを、合理的な背景なしに排除しようなどということはあり得ない。

 訴状では、裁判を起こす権利関係における根拠が必要だからこそ、PLCによって妨害を受けるとしているし、もちろん、それも嘘ではない。しかし、差し止めたい真意は、行政の拙速によって、そうした人材を育ててきたアマチュア無線の文化とインターネットを手軽に利用できるはずの技術とがつぶしあいかねない状況になっているのを打開することだ。

 私は、このコラムを書くにあたって、原告団に近い筋にも、遠い筋にも、無線経験者でありITのキーパーソンである人物たちと個別に話をしたが「(周波数がぶつかる形で見切り発車してしまったことで)アマチュア無線の電波がPLCへ悪影響を及ぼさないかも心配だ」と口を揃えた。

 彼らは技術をよく知るがゆえに、十分な検証と対策を講じないままPLCがわざわざ短波帯に入ってくれば、相互に干渉しあう可能性があることを容易に推察する。PLCに恒常的にアマチュア無線の受信が妨害されることも、技術的にも法的にも正当に運用していても、アマチュア無線の電波がPLCの速度を断続的に下げるようなことも、いわば親心として困るということである。

 アマチュア無線というのは、もっぱら技術的な興味から行い、研さんする場であると、法的に規定されている。興味や趣味というと低俗に見る人もいるようだが、好き好んでやって基礎を実体験するからこそ、キーパーソンを多く育むのである。そんな重要なコミュニティーであり教材であるものを、再び見直されようとしている中で、虐げるべきではないだろう。

ただ,重箱の隅ですが,上記引用部分の「PLCは、ある意味では電灯線をアンテナとした短波帯の送受信機のようなもの。」あるいはソース記事文頭部分「PLCは電灯線をアンテナにみたてて、かなり低い周波数でデータの送受信をしようとする技術。」という表現は正確でないと思います.
あくまでも,「PLCは電灯線を通信伝送ラインにみたてて,高周波信号を重乗するが,本来の目的外使用であるため電灯線がアンテナとして働いてしまい不要なノイズを空間に放射してしまう中途半端な技術。」かと思います.

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コメント

外国製のPLCモデムも流通しそうな勢いですね、企業の論理で動きだした中途半端な技術、NGNが普及し始めたらその規格にPLCは使用に耐えないものになりますね。

投稿: JA7QQQ | 2006年12月21日 (木) 09時52分

>外国製のPLCモデム

オークションなんかですっとぼけて売ってるヤツがいるようですね.

JARLさんのフォローはどうなってるんでしょうか?
メルマガには一言もありませんでしたが..

投稿: Yamada | 2006年12月21日 (木) 12時07分

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NIKKEI NET IT+PLUSに、技術評論家の田村 安史さんによる下記の記... [続きを読む]

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